土間コンクリートの撤去費用は、住宅用の厚さ約10cm・ワイヤーメッシュ入りなら、1㎡あたり約4,000~7,000円が参考になります。
ただし、これは民間業者の公開価格を基にした目安で、全国一律の価格ではありません。地域や面積、厚さ、配筋、重機の搬入可否によって変わり、運搬・処分・整地が別料金の場合もあります。
依頼前に押さえたいポイントは次の3つです。
- コンクリートの面積だけでなく、厚さと配筋を確認する
- 撤去・積込み・運搬・処分・整地の範囲をそろえる
- 砕石や残土まで撤去するか、追加工事の条件を書面で決める

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土間コンクリート撤去費用の相場
公開価格を基にした参考単価は次のとおりです。
| 土間の条件 | 撤去単価の参考 |
|---|---|
| 厚さ約10cm・無筋 | 約3,000~5,000円/㎡ |
| 厚さ約10cm・ワイヤーメッシュ入り | 約4,000~7,000円/㎡ |
| 厚さ約15cm・鉄筋入り | 約6,000~10,000円/㎡ |
| 厚さ20cm以上・鉄筋入り | 約10,000円/㎡~ |
掲載単価は複数の民間公開価格を参考にしたもので、公的な統一単価ではありません。地域や処分場、搬出条件のほか、税込・税別、処分費、下地撤去、整地などを含むかによって大きく変わります。
新設工事とのセット受注など、条件によっては厚さ10cmでも税込1万円/㎡を超える公開価格があります。単価だけを比較せず、処分費や重機費まで含むか確認しましょう。
面積別の概算
厚さ約10cm・ワイヤーメッシュ入りを、4,000~7,000円/㎡で計算した例です。
| 面積 | 概算 |
|---|---|
| 10㎡ | 4万~7万円 |
| 20㎡ | 8万~14万円 |
| 30㎡ | 12万~21万円 |
| 50㎡ | 20万~35万円 |
小規模工事では、人件費や重機回送費、車両費などの最低料金があるため、単純な面積計算より高くなることがあります。
実務ポイント1
縦・横の寸法を測り、土間全体、ひび割れ部分、端部、搬出経路、前面道路を撮影しておくと、各社へ同じ条件で見積もりを依頼できます。

土間コンクリート撤去費用の内訳
「土間撤去一式」だけでは、処分や整地の範囲を比較できません。少なくとも次の項目を確認してください。
| 費目 | 主な内容 | 確認点 |
|---|---|---|
| はつり・破砕費 | ブレーカーなどで土間を壊す | 面積、厚さ、施工方法 |
| 金属切断費 | 鉄筋やワイヤーメッシュの切断・分別 | 配筋の想定 |
| 重機費・回送費 | バックホーなどの使用・運搬 | 使用機械と回送費 |
| 積込み・小運搬費 | ガラをダンプまで運ぶ | 手運び距離、階段 |
| 運搬費 | 処理施設までの車両運搬 | 台数、距離 |
| 処分費 | コンクリートガラや金属の処理 | 数量、単価、対象物 |
| 整地費 | 撤去後の地面をならす | 仕上がり高さ |
| 養生・諸経費 | 飛散防止、散水、現場管理など | 別料金の有無 |
見積書全体の確認方法は、解体工事の見積書の見方も参考にしてください。

撤去単価が高くなる主な条件
コンクリートが厚い
厚い土間は破砕に時間がかかり、発生するコンクリートガラの重量も増えます。見積もり時の想定より厚かった場合、追加費用が発生することがあります。
鉄筋・ワイヤーメッシュが入っている
配筋があると破砕だけでなく、金属の切断と分別が必要です。駐車場や車両が通る土間は、庭の薄い土間より強固な場合があります。
重機やダンプが入れない
庭の奥や犬走りなどでは、小型工具による手作業や一輪車での小運搬が必要です。作業効率が下がるため、人件費が増えやすくなります。
搬出距離が長い
現場内の運搬距離、前面道路の幅、車両を停められる位置によって必要な人数や時間が変わります。交通誘導員が必要になる場合もあります。
周辺の養生が必要
外壁、窓、塀、隣地の車などが近い現場では、破片や粉じんを防ぐ養生が必要です。騒音・振動への近隣対策も確認しましょう。
残土・砕石・ブロックなどは別費用になりやすい
土間の下には、一般に砕石などの下地があります。コンクリートだけを撤去するのか、下地まで取り除くのかで費用は変わります。
別途見積もりになりやすいものは次のとおりです。
- 下地の砕石
- 掘削で出る残土
- ブロックや縁石
- 庭石、植栽、根
- カーポート本体と独立基礎
- 排水溝や伸縮目地
- 地中から見つかった埋設物
ブロックや基礎も壊す場合は、ブロック塀の解体・撤去費用も参考にしてください。
カーポートも撤去する場合は、柱を切るだけか、地中の基礎まで取り除くかを決めます。詳しくはカーポート撤去費用の相場をご覧ください。
実務ポイント2
「土に戻して庭にする」「新しい駐車場を造る」など、撤去後の用途を先に伝えましょう。用途によって、砕石を残せるか、残土搬出や客土が必要かが変わります。
駐車場・庭・犬走りで異なる注意点
駐車場
車両荷重に対応するため、厚みや配筋が想定より多い場合があります。カーポートの基礎、側溝、排水勾配も確認が必要です。
庭
砕石、庭石、植木、ブロックなどが混在しやすい場所です。家庭菜園や植栽スペースに変更する場合は、砕石撤去や良質土の搬入が必要になることがあります。
犬走り
幅が狭く、重機を使いにくい場所です。建物の外壁や基礎、給排水管などが近いため、手作業の範囲と破損時の対応を確認してください。
撤去後の整地・砕石敷き・再施工費用は別
土間の撤去費と、撤去後の仕上げ費用は分けて考えます。
- 土をならす整地
- 砕石敷きと転圧
- 防草シート・砂利敷き
- 客土や植栽
- 新しい土間コンクリートの施工
- アスファルトや人工芝の施工
「撤去・整地まで」と書かれていても、砕石の厚さや転圧、仕上がり高さは業者によって異なります。完成状態を見積書や図面で共有しましょう。
追加請求を防ぐ見積もりチェックリスト
見積もりでは次の項目を確認してください。
- 撤去面積と想定厚さが記載されている
- 鉄筋・ワイヤーメッシュの想定がある
- はつり、積込み、運搬、処分が含まれている
- 重機回送費と小運搬費が明記されている
- 整地の範囲と仕上がり高さが決まっている
- 砕石、残土、ブロック、植栽の扱いが明確
- 想定外の厚みや地中物が出た場合の単価がある
- 追加工事は施主の事前承認後に行う条件になっている
- 消費税を含む総額が記載されている
- 産業廃棄物の処理委託先、処理費の内訳、処理完了の報告方法が分かる
追加費用の負担は、契約範囲や現地条件、事前説明の有無によって扱いが変わります。詳しくは解体工事の追加費用が発生するケースも確認してください。
実務ポイント3
「想定より厚い」「地中物が出た」ときは、作業を進める前に写真、数量、追加金額の提示を受ける手順を契約書へ入れておきましょう。
DIYでの撤去をおすすめしにくい理由
小さな土間でも、破砕後のコンクリートガラは大量の重量物になります。DIYには次のリスクがあります。
- 工具の反動や飛散物によるけが
- 粉じん、騒音、振動
- 鉄筋切断時の事故
- 配管、電線、建物基礎の破損
- 重量物の搬出による腰痛
- 廃材の不適切な処理
コンクリートガラは、自治体の家庭ごみとして収集されないことがあります。受入施設や条件を事前に確認し、不法投棄や無許可業者への引渡しは避けてください。廃材処理については解体工事の廃棄物処理で解説しています。
建設リサイクル法・石綿調査で確認すること
建設リサイクル法
土間コンクリート撤去は、特定建設資材であるコンクリートを用いた「建築物以外の工作物」の解体工事に当たり得ます。
建築物以外の工作物の解体工事で、請負代金が税込500万円以上の場合は建設リサイクル法の対象建設工事となり、原則として発注者が工事着手7日前までに都道府県知事等へ届出を行います。
自治体によって提出先や必要書類が異なる場合があるため、契約前に施工業者と自治体の案内を確認してください。
石綿の事前調査
土間撤去を含む建築物・工作物の解体や改修では、原則として工事規模にかかわらず、着工前に石綿使用の有無を調べる事前調査が必要です。
土間コンクリート本体だけで判断せず、塗膜、補修材、周辺の工作物や付帯設備など、工事対象となる材料も確認します。
事前調査と行政への報告は別の制度です。調査結果の電子報告が必要となる主な基準は次のとおりです。
- 建築物の解体:解体部分の床面積が80㎡以上
- 建築物の改修:税込請負金額が100万円以上
- 厚生労働大臣が定める工作物の解体・改修:税込請負金額が100万円以上
一般的な土間単独撤去が報告対象の工作物に該当するかは、対象物の種類と工事内容によって異なります。施工業者へ確認してください。
また、2026年1月1日以降、一部の工作物では、工作物石綿事前調査者などの有資格者による調査が必要です。土間単独工事へ適用される資格区分は一律ではないため、対象工作物、調査者の資格、電子報告の要否を工事ごとに確認しましょう。
詳しい制度や調査方法は、アスベスト含有建物の解体ガイドで解説しています。
実務ポイント4
見積もり時に「石綿事前調査の費用」「調査対象」「調査者の資格」「電子報告の要否」を確認し、工事費と分けて記載してもらうと比較しやすくなります。
解体業者・外構業者への依頼方法
撤去だけなら解体業者、撤去後に駐車場や庭を造り直すなら外構業者も候補です。どちらへ依頼する場合も、2~3社へ同じ条件で現地見積もりを依頼します。
比較条件は次のように統一してください。
- 撤去する面積と範囲
- コンクリートだけか、砕石まで撤去するか
- 運搬・処分を含むか
- 整地後の高さと仕上げ
- 付帯物の撤去範囲
- 追加費用の承認方法
最安値だけでなく、処分方法、近隣対策、追加費用の条件まで比較することが重要です。
まとめ
土間コンクリート撤去費用は、厚さ約10cm・ワイヤーメッシュ入りで約4,000~7,000円/㎡が一つの参考です。ただし、公的な統一単価ではなく、処分費や重機費、整地費を含むかによって総額は変わります。
面積と単価だけで決めず、厚さ・配筋・搬出経路・撤去後の仕上げを現地で確認してもらいましょう。複数社へ同じ条件で見積もりを依頼し、追加工事の承認手順まで書面化すると、比較や予算管理がしやすくなります。